「問わずにはいられない 学校事故・事件の現場から」を豊橋市内の全小中学校と教育施設に役立ててもらうよう、豊橋市教育委員会に80冊寄贈しました。


 

 

 「全国学校事故・事件を語る会」が呼び掛け、今年9月に自費出版したこの本は、この事実を広く知ってほしい、そして二度とこのような悲劇を繰り返さないでほしいという切実な願いでつづった記録集です。

大切なひとり娘を学校の事故で亡くした私も同じ願いを込めてつづりました。

 

 この本は、特に学校現場の先生方に読んでほしい。各教諭がしっかり読んで保護者から大切な子どものいのちを預かっていることを重く受けとめてほしい。目の前にいる子どものいのちは、自分が守るんだという強い信念を持って、日ごろの安全確保の活動に役立ててほしい。二度とこの悲劇が繰り返されないように、この事実を言い伝え続けてほしい。

 

 その思いは教育長と同じのはずです。

 

 この本をどのように活用しているか、活用した結果どう変わったか、しっかりと見続けたいと思います。

 

 

2015年11月20日 西野 友章

 


<毎日新聞より引用>

浜名湖ボート転覆:西野さん、手記集80冊を豊橋市教委に寄贈 安全活動の推進に /愛知

 2010年6月の浜名湖(浜松市)ボート転覆事故で水死した豊橋市立章南中1年、西野花菜さん(当時12歳)の父友章さん(56)は19日、「学校の安全活動の推進に役立てて」と手記集「問わずにはいられない 学校事故・事件の現場から」(あうん社)80冊を同市教育委員会に寄付した。

 同書はいじめ自殺や事故で我が子を失った親たち21遺族が、学校側の対応などについて自身の体験と心情などをつづったもの。友章さんも花菜さんの事故について「学校はいのちを守ってくれない」と題する手記を寄稿している。

 ボート訓練を実施した研修施設の元所長を有罪とした18日の静岡地裁判決は、学校関係者の過失は認めなかった。学校側の責任を指摘する友章さんは、加藤正俊教育長に「現場の教師の皆さんに読んでいただき、生徒の安全確保について豊橋市が全国のモデルとなるようにしてほしい」と訴えた。

 「職員用の大事な参考図書として活用したい」と受け取った加藤教育長は、「問題意識が心の中から希薄になっていく時間という魔物を恐れている」と風化への懸念を示し、再発防止への取り組みを引き継いでいく決意を述べた。【吉富裕倫】

                                    

<引用おわり>

 


2015年11月20日 <読売新聞より引用>

「学校事故防止参考に」 親たちの手記寄贈

 浜松市の浜名湖で2010年、ボートが転覆して死亡した豊橋市立章南中学校1年の西野花菜さん(当時12歳)の両親が19日、いじめや部活動中の事故、事件などで我が子を亡くした親たちの手記を集めた本80冊を豊橋市に寄贈した。

 本は「問わずにはいられない 学校事故・事件の現場から」(あうん社)。子を失った親たちの心境、学校や自治体、司法の対応などがつづられており、花菜さんの父、友章さん(56)も筆者の一人。

 この日は友章さんが市役所を訪れ、加藤正俊教育長に本を手渡した。友章さんは「学校が子どもを守るために何をすべきかを考える参考にしてほしい。市が事件や事故の防止策で全国のモデルになることを願っている」と語り、加藤教育長は「事故を風化させることなく、常に緊張感と危機感を持って、事件や事故防止に取り組みたい」と述べた。

 市教委は、本を市立学校に配り、教職員の参考図書として活用するという。

                               

<引用おわり>

 


<朝日デジタルより引用>

 

娘を亡くした父、手記集を寄贈

 

 浜名湖ボート転覆事故で亡くなった豊橋市立章南中学校の西野花菜(かな)さん(当時12)の父友章さん(56)が19日、市内の学校に自費出版本「問わずにはいられない 学校事故・事件の現場から」(あうん社)を寄付した。「同じ悲劇を繰り返さないで」との思いを先生たちに伝えたいという。

 本は、学校での事故や事件などで子どもを失った全国の21家族がその思いをつづったもの。友章さんもその一人で、「いじめでも事故でも、学校が子どもの命を守らないケースがある。先生たちに、子どもに寄り添う意識をもっと持ってほしい」との願いを込めたという。

 この事故を巡る裁判では、静岡地裁で18日、ボートを曳航(えいこう)した元所長に有罪判決が言い渡された。この日、友章さんは本を手に、豊橋市教育委員会の加藤正俊教育長を訪ねた。

 友章さんは「事故を経験した豊橋が全国のモデルとして、子どもの安全確保に取り組んでほしい」と求めた。加藤教育長は「危機意識を維持できるよう、教職員の参考図書として役立てたい」とする一方で、「(事故の日を)『豊橋・学校いのちの日』とし、風化させないようにしている。取り組みはかなりしている」と説明した。

 市教委は、寄付された本を市立学校に1冊ずつ配布する。(関謙次)

                                  

<引用おわり>

 


<静岡新聞より引用>

 

「学校の事故防止を」 浜名湖転覆被害生徒の父、図書寄贈

(2015/11/20 08:03) 

 浜名湖で2010年、野外活動中の静岡県立三ケ日青年の家のボートが転覆した事故で死亡した愛知県豊橋市立中の女子生徒=当時(12)=の父親(56)が19日、事故の風化防止を求め、全国の学校関連の事故・事件で子供が亡くなった21家族の思いを記録した図書「問わずにはいられない 学校事故・事件の現場から」80冊を同市教委に寄贈した。市教委は市内の小中学校などに配布し、事故防止に向けて教職員の参考図書として活用する方針。
 父親は「遺族の貴重な思いがつづられている。子供を守るためにどのような安全確保が必要なのか、この本を役立ててほしい」と訴えた。図書には父が寄せた文章も収録され、「学校は本来、子供たちの命を守る場。現場の教員の意識や考えを改めてほしい気持ちを書いた」と強調した。
 加藤教育長は「時間がたつにつれて事件の記憶が薄れていくことが怖い。われわれは悲しく痛ましい事件・事故が二度と起きないよう努力していくしかない」と述べた。
 浜名湖のボート転覆事故をめぐっては18日、静岡地裁で業務上過失致死の罪に問われた三ケ日青年の家の元所長(57)=東京都=に禁錮1年6月、執行猶予3年の有罪判決が言い渡されたばかり。判決について父親は「昨日より悔しさが増している」と語った。

 

                                 

<引用おわり>