2015年9月18日 第8回は論告求刑公判が行われました。


 いつのまにか季節も移り、秋めいてきました。

なぜか静岡地裁に行く日は雨が多く、気分も沈みがちになります。

 

検察側は、青年の家の元所長に禁錮1年6カ月を求刑しました。

 

業務上過失致死に問われた元所長の刑事裁判は、今日で結審しましたが、なにがどうなっても花菜は帰って来ない現実に、私たち遺族が心晴れることはありません。

 

この裁判は、起訴された元所長の刑事責任を明らかにすることではありますが、花菜が亡くなった原因について、すべてが明らかにされたとは思えません。

不起訴になった5人の責任。特に当時現場で生徒を引率していた学校の責任。そのことを判断するために明らかになっていない事実がまだあると思います。

 

そこをやらないと、「二度と繰り返さない」は浅く、「花菜の死を生かす」は不安になります。

反省を明確にしている人よりも、あやふやなままの人に対してもっと強く求めたいです。

 

判決は2カ月後の11月18日 午前10時 静岡地裁です。

 

(西野)


<関連報道>


 

 

<静岡新聞より引用>

青年の家元所長に禁錮1年6ヶ月
2015/09/18 に公開

2010年に浜名湖で起きたボートの転覆事故で当時中学1年の女子生徒が死亡し、「三­ケ日青年の家」の元所長が業務上過失致死の罪に問われている裁判で、検察は禁錮1年6­カ月を求刑しました。
 起訴状などによりますと「三ケ日青年の家」の元所長檀野清司被告(57)は2010年­6月、浜名湖で訓練中のボートを救助する際に注意や指導を怠ったままえい航を続けた結­果ボートを転覆させ、西野花菜さん(当時12)を水死させた罪に問われています。静岡­地裁で開かれた9月18日の裁判で検察は「安全を確保してえい航する注意義務を完全に­怠った」として檀野被告に禁錮1年6カ月を求刑しました。一方、弁護側はボートの船長­を務めていた担任の教諭や元校長などにも過失はあったと述べた上で、「被告人は遺族に­対し誰よりも謝罪を続けてきた」として執行猶予付きの判決を求めました。判決は11月­18日に言い渡されます。

                  

<引用おわり>

 


 

<静岡新聞より引用>

元所長に禁錮1年6ヶ月求刑 「注意義務違反著しい」

 

 浜名湖で2010年に県立三ケ日青年の家のボートが転覆し、豊橋市立章南中の西野花菜さん=当時(12)=が死亡した事故で、業務上過失致死の罪に問われた同施設の元所長檀野清司被告(57)=東京都=の論告求刑公判が18日午前、静岡地裁(佐藤正信裁判長)であり、検察側は禁錮1年6カ月を求刑した。

 検察側は論告で、えい航経験のある職員がいたにもかかわらず、経験のない自分がえい航することを「技術を過信し、独断で決めた」と指摘。打ち込んだ波でボート内にたまった水の増加状況を同乗していた教員に報告させるなどの指示も何らせず「注意義務違反の程度は著しく重大。尊い命が奪われた結果は重い」と訴えた。

 弁護側は、校長や教諭といった学校関係者らの責任を指摘し「檀野被告だけの過失で事故ではない」として執行猶予付きの判決を求めた。

 起訴状によると、檀野被告は10年6月18日午後、天候不良で航行困難になったカッターボートを救助艇でえい航する際、転覆しないように安全を確保する業務上の注意義務を怠ったため、ボートを転覆させて西野さんを溺死させたとされる。

                                    

<引用おわり>

 


 

<NHK静岡放送局より引用>

元所長に禁錮1年6ヶ月を求刑

5年前、浜名湖で中学生など20人が乗ったボートが転覆し、1人が死亡した事故で、業務上過失致死の罪に問われている県の教育施設の元所長に対する裁判で、検察は「被告が注意義務を怠ったことが事故につながったことは明白で、12歳の尊い命が奪われた結果は重大だ」と指摘して、禁錮1年6か月を求刑しました。
県の教育施設「三ヶ日青年の家」の元所長、檀野清司被告(57)は平成22年6月、浜名湖で愛知県豊橋市の中学校の生徒と教諭、あわせて20人が乗った手こぎのボートをモーターボートでえい航中に、転覆させて1年生の西野花菜さん(当時12)を死亡させたとして業務上過失致死の罪に問われています。
18日の裁判で検察は「被告がえい航中のボートに水が貯まってきたことへの注意義務を怠り、事故が起きたことは明白で、12歳の尊い命が奪われた結果は重大だ」と指摘し、禁錮1年6か月を求刑しました。
また、この裁判では被告とともにボートに乗っていた教諭や悪天候のなか、課外活動を行った校長などにも注意義務があったかどうかが争われてきました。
検察が教諭らが注意義務を怠ったとはいえないと主張したのに対して、弁護側は「被告だけに責任があるわけではない」と反論し、元所長に執行猶予のついた判決を求めました。
判決は11月18日に言い渡される予定です。
裁判のあと、死亡した西野さんの父親の友章さんは、「花菜の死は檀野元所長だけのせいだとは思えない。判決では、学校側の責任について何かひと言でも触れてほしいと考えています」と話していました。

09月18日 19時08分   

                               

<引用おわり>

 


 

<朝日新聞より引用>

 

禁錮1年6ヶ月 元所長い求刑 浜名湖ボート事故

 浜松市の浜名湖で2010年、静岡県立三ケ日青年の家主催の体験訓練中に手こぎボートが転覆し、豊橋市立章南中学校1年の西野花菜(当時12)が死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた青年の家所長檀野清司被告(57)の論告求刑公判が18日、静岡地裁(佐藤正信裁判長)であった。検察側は禁錮1年6カ月を求刑した。

 検察側は論告で、檀野被告がモーターボートを曳航する際、手こぎボートの男性教諭に、かじ取りの指示を怠ったことが転覆につながったと指摘。「業務上の注意義務を完全に怠った」と主張した。

 弁護側は最終弁論で、事故後、檀野被告が反省を示しているなどとし、執行猶予つきの判決を求めた。

 花菜さんの父友章さんは公判後の取材で、檀野被告に対し「結果が死亡という重大な過失。しっかり刑を受け止めてほしい」と述べた。判決は11月18日。

                                 

 <引用おわり>

 


 

<中日新聞より引用>

青年の家元所長に禁錮1年6ヶ月求刑 浜名湖ボート事故

 

 浜松市北区の浜名湖で2010年6月、野外活動中のボートが転覆し、愛知県豊橋市章南中1年西野花菜さん(当時12)が死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた宿泊研修施設「静岡県立三ケ日青年の家」元所長壇野清司被告(57)の論告求刑公判が18日、静岡地裁であった。検察側は禁錮1年6カ月を求刑した。判決は11月18日。

 検察側は、生徒ら20人が乗ったカッターボートをえい航する際、同乗していた教論にかじ取りや状況報告を任せるのではなく、施設所員を乗り移らせるなどの安全確保の処置を自ら積極的に取るべきだったと指摘。カッターボート訓練中のえい航時の転覆事故としては初めての事故で、再発防止のためにも「相応の刑罰を科して警鐘を鳴らす必要がある」と述べた。

 弁護側は、事故は課外授業中に起きており、転覆したボートに同乗していた教諭が生徒の悲鳴を聞いてもえい航の停止を求めなかったことなど、学校側にも過失があると主張。檀野被告は事故後はカッターボートの指導に関わっておらず、遺族への謝罪も続けていることから、執行猶予付き判決を求めた。

                                    

<引用おわり>