2014年6月18日  花菜の4回目の命日です。

 花菜が亡くなった事故から4年を迎えた18日、豊橋市のすべての小中学校で「豊橋・学校いのちの日」の取り組みがありました。

 

 

<2014年6月19日東愛知新聞>

 

命の尊さ 胸に刻む(1)
浜名湖のボート転覆事故から4年
豊橋章南中で西野さん追悼

「花菜先輩へ届け」
風船に思い託して大空へ
 

 浜松市の浜名湖で2010(平成22)年6月、豊橋市章南中学校の手こぎボートが転覆し、西野花菜さん(当時12)が亡くなった事故から18日で4年を迎えた。同校では黙とうをささげるとともに、花菜さんに届けとバルーン(風船)を飛ばし追悼をした。

 この日朝、教員らは職員室で黙とうを行い花菜さんをしのんだ。柴田祥宏校長(54)は「決してこの事故を風化させない、もう2度とこのような事故を起こさない体制作りを行っていく。常に安全安心面を考えることが必要」と教員らに訴えた。
 全校集会では生徒343人が黙とう。その後、各クラスでは阪神淡路大震災を題材にした絵本を教材に、道徳の授業を行った。もう会えない友達を思い風船を飛ばす場面を見て「もっと一緒にいたかったと思う」「この震災を忘れない」など午後のバルーンリリースをする意味について考えを深めた。
 そして午後3時45分、掲揚塔に掲げられた花菜さんの書いたイラストがプリントされた旗がはためく中、生徒会長の「花菜先輩のために」の掛け声で各教室から生徒らが黄色の風船を空に放った。
 同校は修学旅行への下見に数回行く、野外活動も綿密な資料作りを行い安全対策に努めているという。
 自宅で花菜さんをしのんだという父の友章さん(55)は「あの事故から4年、ずっと時が止まったまま。現場の先生の危機を予知するスキルが上がっているのか、豊橋市から子どもたちを守る防止策や具体案が見えてこない。花菜が浮かばれないような気がする」と話した。