静岡地方検察庁 再び不起訴処分 

<報道>


 

<静岡新聞より引用>

 

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 3/10(金) 7:56配信

 元校長、再び不起訴 浜名湖・ボート転覆事故

2010年、浜名湖で県立三ケ日青年の家のボートが転覆し、愛知県豊橋市立章南中の女子生徒=当時(12)=が死亡した事故で、静岡地検は9日、静岡検察審査会の不起訴不当の議決を受けて業務上過失致死容疑で再捜査していた同校の元校長を、再び嫌疑不十分で不起訴処分とした。

 地検は処分の理由を明らかにしていない。元校長の刑事責任の程度については、同罪で起訴され有罪判決を受けた青年の家元所長の公判でも争点の一つになり、検察側は「素人である元校長に施設側の出航の決定を覆す判断は求め得ない。事故前年に訓練を見学して安全を確認し、ボート訓練は安全に実施されると思っていた」などと否定的な主張をしていた。

 地検は議決後に元校長への再度の聞き取りなど関係証拠の収集に努めたが、判断を覆すまでに至らなかったとみられる。

 元校長については県警が青年の家元所長ら5人とともに業務上過失致死容疑で書類送検し、地検が嫌疑不十分で不起訴処分としたが、女子生徒の両親が処分を不服として同検審に審査を申し立てた。不起訴不当とした同検審の議決は、「元校長は事故当日に施設内で待機していたが、学校の責任者として何らかの行動ができなかったのか、証拠上も不明確」として地検に再捜査を求めていた。
 ■遺族「責任問えず残念」

 静岡検察審査会に不服申し立てをした女子生徒の父は9日、結果を受けて「学校側の責任を問い続けてきただけに非常に残念。難しいと思っていたが、一部では期待していた」と吐露した。

 8日に静岡地検を訪ねたという。父によると、同地検は県立三ケ日青年の家の元所長が業務上過失致死の罪で有罪判決を受けた公判を挙げ、静岡地裁が「施設の訓練実施の判断が不適切だったとは認められない」と判断したことを指摘した。元校長による訓練中止の呼び掛けが無かったとしても刑法上の過失を問うことは難しいなどと説明したという。

 父は「そんなものなのか」と複雑な心境を語り、学校側の責任を裁判で議論することが法的事例を残し、事故の再発防止につながるとの考えを強調した。その上で「今後も事故の風化防止に取り組む。法的には何ができるかこれから考えたい」と話した。
 

■安全確保万全期す 豊橋市教委山西正泰教育長の話

 司法についてはコメントを控えるが、事故を風化させること無く、今後とも子どもたちの安全、安心の確保に万全を期す。

<引用おわり>


<中日新聞より引用>

 

浜名湖ボート事故 元校長再び不起訴 静岡地検

 

 静岡地検は9日、浜名湖で2010年に野外活動中のボートが転覆し女子中学生が死亡した事故で、業務上過失致死容疑で書類送検され、15年に不起訴処分とした引率責任者の元校長を再び嫌疑不十分で不起訴とした。

 静岡検察審査会が昨年10月、不起訴不当としていた。

 事故は10年6月、悪天候で立ち往生したボートがえい航される際に転覆、愛知県豊橋市立章南中1年西野花菜さん=当時12=が溺死した。静岡県警は13年2月、ボートをえい航した施設元所長ら6人を書類送検。地検が15年1月、元所長を在宅起訴=執行猶予付き禁固刑が確定=し、残る元校長ら5人を不起訴とした。遺族が検審に審査を申し立てていた。

                              

 <引用おわり>

 


<静岡第一テレビ引用>

 

浜名湖ボート転覆事故 当時の校長再び不起訴(静岡県)

 

2010年に浜名湖で起きたボート転覆事故で静岡地検は死亡した生徒が通っていた中学校の校長を再び不起訴処分としていたことがわかった。この事故は2010年、浜松市北区の浜名湖で県立三ケ日青年の家のカッターボートが転覆し、女子中学生が死亡したもの。当時の中学校の校長は業務上過失致死の疑いで書類送検されたが、不起訴処分となり、これを不服とした女子生徒の両親が静岡検察審査会に申し立て、去年10月に不起訴不当と議決されていた。これを受けて静岡地検が再捜査していたが、9日付けで嫌疑不十分として不起訴処分にした。女子生徒の両親は「結果は残念。引き続き野外活動での学校側の安全管理の責任を問いたい」と話している。

 

<引用おわり>

 


<東愛知新聞より引用>

 

再捜査も不起訴処分  ボート死亡事故で当時の校長

 

 静岡県の浜名湖で2010年6月、校外活動中にボートが転覆し、豊橋市立章南中学校1年の西野花菜さん=当時12=が死亡した事故で、静岡地検は、静岡検察審査会の不起訴不当の議決を受け業務上過失致死容疑で再捜査していた当時の校長を再び不起訴処分とした。9日付け。

 元校長については、15年に同地検が業務上過失致死容疑で書類送検したが、嫌疑不十分で不起訴となっており、花菜さんの両親がこれを不服として静岡検察審査会に申し立てた。審査会は昨年10月、「学校の最高責任者として、生徒全体の安全を確保すべき具体的な義務を負っていた」などを理由に地検に再捜査を求めていた。

 8日父の友章さんは地検を訪れ、不起訴の報告を受けたという。

 出発前に「いい結果を報告する」と花菜さんの遺影に手を合わせた友章さんは、約束を果たせなかった。「非常に残念。学校側の責任を法廷で議論することで、法的事例を残し、再発防止につながると考えていたが、それがかなわなかった」と落胆の色を隠せない。

 今後は「風化防止の取り組みを続け、法的なことは弁護士と相談する」と話した。

 豊橋市教育委員会の山西正泰教育長は「司法の場についてのコメントは差し控えるが、教育委員会としては、この事故を風化させることなく、今後とも子どもたちの安全、安心の確保に万全を期す」とコメントした。

                               

 <引用おわり>

 


<読売新聞より引用>

 

浜名湖ボート転覆 元校長再び不起訴

 

 浜松市の浜名湖で2010年、体験学習中のカッターボートが転覆し、中学1年の女子生徒が死亡した事故をめぐり、静岡地検は、当時の校長を再び不起訴とした。9日、関係者への取材でわかった。

 事故をめぐっては、静岡地検が15年、業務上過失致死容疑で書類送検された当時の校長を不起訴(嫌疑不十分)とした。亡くなった豊橋市立章南中1年西野花菜さん(当時12歳)の両親は、これを不服として静岡検察審査会に申し立てた。

 審査会は10月、「中学校の最高責任者として訓練を引率し、生徒全員の安全を確保すべき義務を負っていた」ことなどを理由に不起訴不当と議決。地検が再捜査に着手していた。

 検察が元校長を再び不起訴としたことについて、西野さんの父・友章さん(57)は「検察には(元校長が)学校の最高責任者として、刑事的責任が問われるべきだと一歩踏み込んだ判断をしてほしかった。残念」と話した。

                     

<引用おわり>