2018年1月7日 成人式を迎えました。


花菜の同級生の皆様、おめでとうございます。

成人式に花菜も呼ばれました。

この同級生たちは、命の経験をしてきました。

その分、優しい人になれると思います。

この新成人たちの活躍を心から応援します。

                         

花菜の両親より   2018年1月7日

 


<関連報道>


 

<毎日新聞より引用>

夢に向かっていく姿 見ていてね

新成人 亡き友も

2010年6月、浜松市の浜名湖で校外学習中にボートの転覆事故で亡くなった愛知県豊橋市立章南中学校1年、西野花菜さん(当時12歳)。父友章さん(58)は7日、花菜さんの同級生たちと一緒に豊橋市で開かれた成人式に出席した。

 式典は小学校区ごとに行われ、小学校時代の恩師たちが祝辞を述べた。花菜さんが6年生だった時の担任の鈴木孝明教諭(35)は「共にこの日を迎えたかった仲間がいました。ここにいる皆さんは、命の大切さを学び、多くの経験をした。背負った悲しみの分だけ優しい人になってください。笑顔で新しい出発をしてほしい」と祝福した。

 娘の同級生の式典を見守った友章さんは「花菜のこと、事故のことをいつまでも忘れないでほしい。そして、命の大切さが分かる大人になってほしい」と話した。また、「(本当なら)花菜も晴れ着を着て、友人たちとの再会を楽しんでいた。そう思うと、すごくさみしい気持ちもある」と複雑な思いを吐露しつつ、「同級生たちの顔を見ると(自分たち)家族も前向きになれる」とも語った。

 花菜さんの遺影を持って成人式に出席した専門学校2年、平松明華さん(20)は「みんな笑顔でいるよって、伝えたい。自分の夢に向かっていく姿を見ていてほしい」と話した。

【石塚誠】            

 <引用おわり>

 


 

<中日新聞より引用>

花菜さん、成人式だよ

浜松市北区の浜名湖で二〇一〇年六月、野外活動中のボートが転覆し、豊橋市章南中学校一年の西野花菜さん=当時(12)=が亡くなってから七年半。当時の同級生が七日、成人式を迎えた。花菜さんが卒業した同市杉山小学校には四十八人が集まり、親友で専門学校二年の平松明華(めいか)さん(20)は、花菜さんの遺影を抱えて出席。この日を迎えた喜びを仲間たちと分かち合った。

 新成人たちは、学校近くの杉山八幡社で祈とうを受け、社殿の前で記念撮影してから式に臨んだ。

 式では花菜さんの担任だった鈴木孝明さん(35)が祝辞で花菜さんに触れ「背負った悲しみの分だけ、人の痛みが分かる優しい人になってください」と呼び掛けた。

 遺影は花菜さんが両手でピースサインをしてほほ笑んだ姿。同じように笑顔で遺影を持った平松さんは「今日を迎えられて良かったと心から思っている。花菜さんも天国で笑っていると思う」と喜び、花菜さんと過ごした日々を「お互い読書が好きで、本の貸し借りをよくし、本について語り合った。濃い時間だった」と振り返った。花菜さんに「皆、笑顔でいるよと伝えたい」と話した。

 式を見守った花菜さんの父友章(ともあき)さん(58)は「娘の晴れ着を見られないのは寂しい思いもあったが、新成人を見ると前向きな気持ちになれた」。六日には花菜さんの同級生三人が自宅を訪ね、近況報告してくれた。式の前は複雑な心境だったが、式に出て新成人を応援したい気持ちになったという。

 「一番つらいのは花菜のことが忘れられてしまい、事故が風化してしまうこと。新成人には命の大切さを生かせる大人になってほしい」と語った。

 (中川翔太)   

<引用おわり>


 

<静岡新聞より引用>

 

「西野さんと一緒」ボート転覆事故  

同級生、遺影抱え出席

 

2010年に浜名湖で県立三ケ日青年の家(浜松市北区)のボートが転覆した事故で亡くなった愛知県豊橋市立章南中1年西野花菜=当時(12)=の同級生も7日、成人式を迎えた。西野さんの母校、私立杉山小で開かれた式典には西野さんと6年間を過ごした同級生約50人が出席し、改めて事故と向き合った。父友章さんも会場を訪れた。小学1年から親友平松明華さん=豊橋調理製菓専門学校2年=は遺影を抱え、西野さんと一緒に新成人としての思いを新たにした。

 西野さんの6年の担任だった鈴木孝明さん(35)は式典で「ここにいる皆さんは、多くの命の経験をしてきた。悲しみの分だけ優しい人になってください」と言葉を贈った。

 「花菜と一緒に成人式に参加できないのは残念だけど、遺影という形でも一緒に来ることができてうれしい」と平松さん。小学校の音楽部や中学の吹奏楽部で西野さんと活動し、親しい友人だった鈴木万里奈さん=中部大現代今教育学部2年=は「幼稚園教諭を目指しながら、この方向で良いか迷うこともあるが、自分にできる努力を精いっぱいしたい」と言葉に力を込めた。

 式典を見守った友章さんは「花菜の晴れ着姿を見られないのは寂しい思いだが、成人した同級生を見て、私も前向きな気持ちになれた。『頑張れよ』という思いでこれからも応援したい」と話した。

                

<引用おわり>

 


<東愛知新聞より引用>

 

花菜さんの同級生たちが成人式

 

花菜、みんな笑顔でいるよ-。浜松市の浜名湖で2010(平成22)年6月に起きたボート転覆事故で亡くなった豊橋市立章南中学1年の西野花菜さん(当時12歳)の同級生たちが7日、新成人として門出を迎えた。
 同級生たちは近くの神社で神事と植樹を行った後、母校の市立杉山小学校で式典に臨んだ。
 親友で専門学校2年の平松明華さん(20)=同市=が手にした遺影は、小学6年の修学旅行時の花菜さんが笑う。華やかに着飾る同級生たちと同じようにピンク色の髪飾りで遺影を彩った。
 式典に登壇した6年1組で担任だった鈴木孝明教諭(35)は「背負った悲しみの分だけ優しい人になってください。そして、忘れないであげてください」と語り掛けた。
 成人としての誓いを新たに、風化防止を胸に刻んだ同級生たち。平松さんは「こういう形でも、きょうを迎えられて良かった。パン屋になる夢をかなえたところを花菜には見せたい」と未来を見据えた。
 式を後ろから見守った父親の西野友章さん(58)は「成人式が近づくにつれ複雑な思いだったが、晴れ着を着て、希望を持った友人たちを見て、前向きな気持ちになれた。花菜のことを忘れず、あの経験を生かしてほしい」と静かに話した。
(飯塚雪)

           

<引用おわり>